第8回 oumi さん・羅伊紀 さん(「冠を持つ神の手」作者)
「トイレが素敵なゲームは素晴らしいということですね」 (2011.9.10)
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赤松弥太郎 | どうも、ようこそいらっしゃいました。 |
oumi | こんばんは、よろしくお願いします。 |
赤松弥太郎 | こちらこそ、よろしくお願いいたします。 |
oumi | 何か、羅伊紀も一応覗いているみたいですけど、チャット慣れしてないので参加するかどうかは気分次第みたいです。 |
赤松弥太郎 | 了解です。まあ、気が向いたらどうぞー>羅伊紀さん |
oumi | しまった、今うっかり退室ボタンを押すところでした |
赤松弥太郎 | ははは……発言はEnterキーでできます。 |
oumi | 了解です |
赤松弥太郎 | すいません、ちょっと飲み物の用意を。時間になるまでどうぞゆっくりしてください。 |
赤松弥太郎 | じゃあ、ボチボチはじめてよろしいでしょうか。 |
oumi | はーい |
赤松弥太郎 | はい、では第8回 フリーゲーム あの人に聞きたい!はじめます。 まずはゲストの方の自己紹介をお願いします。 |
oumi | サークル「小麦畑」主宰のoumiです。大体マイナーメジャーな辺りをふらふらしてます。 |
赤松弥太郎 | はい、ということで今回は小麦畑 oumiさんをお招きしました。 実はこのチャット初めての女性の来客者だったり…… |
oumi | 女性とは言ってませんよ? |
赤松弥太郎 | むむ、そうでしたっけ? |
oumi | まあ、素直に解釈してくれれば平気です。 |
赤松弥太郎 | ま、ボクも男とは一言も言ってませんし♪ |
oumi | ですねー。 |
赤松弥太郎 | では、まず最初の質問、「人生を変えた3つのゲーム」、今回も答えていただきました。 コンピューターゲーム1つにTRPG2つ、ですね。 |
oumi | 変えたとなると、そうなるかな。 |
赤松弥太郎 | では、順に観ていこうと思います。 っMOTHER 1, 2 |
oumi | 普通ですねー。 |
赤松弥太郎 | もはや定番という感じですね。 でも、初めはMOTHER1は買えなかったのだそうで。 |
oumi | ファミコン高すぎですので。なので、攻略本をひたすら読み込んでました。 |
赤松弥太郎 | プレイしてた友だちとかはいなかったのですか? |
oumi | いませんでしたね。ファミコンのやりとりは、大体アクションものばっかだったかな。 ドラクエはいたんだけど |
赤松弥太郎 | MOTHERはドラクエと比べるとポピュラーではないですからね。 どんなきっかけで惚れたのですか? |
oumi | 最初は確か雑誌で見て。あの時代にあの世界観ってのが衝撃でした |
赤松弥太郎 | で、攻略本を買って……「マザー百科」ですか。 |
oumi | 伝説の攻略本です。もうアイテムの写真を見ただけでもう。 買った自分を褒めてあげたい。 |
赤松弥太郎 | 写真ってところがポイント高いですねー。 |
oumi | いちごどうふとか、ぱんくずを大まじめに写真に。 |
赤松弥太郎 | 攻略本だけで楽しめるって、どれだけスゴイゲームだよ、と。 |
oumi | で、エア信者をしていたのですが、後にマザー2で晴れてマザーデビューを。 |
赤松弥太郎 | で、実際プレイしても幻滅しない、というのがまたスゴイ。 |
oumi | すごいですよねー。ただ、2を先にやってしまったせいで、1のラストとか知っちゃってるのが残念。あ、1は後にFCで入手してやりました。 |
赤松弥太郎 | 名作ですよねー 3? 3…… |
oumi | 3は……まあ、うん。 |
赤松弥太郎 | いや、世間で言うほど悪くはないとは思うのですが、……うん。 |
oumi | その話はなしにしましょう。 |
赤松弥太郎 | はい、と言う感じで。 では、MOTHERと出会う前は、ドラクエ的な剣と魔法のRPGがメインだったのですね? |
oumi | うーん、実はドラクエ派ではなくて。どちらというとFF派。まあそれはともかく。 |
赤松弥太郎 | なるほど。 |
oumi | 剣と魔法というよりは、イギリス児童小説系かな。 |
赤松弥太郎 | ナルニア的なアレですか? |
oumi | ナルニアも実はごく最近まで読んでなくて。アリスとかホームズとかです。 |
赤松弥太郎 | ボクはアリスはディズニーの印象が強くて、原文で読んでビックリしたクチです。 |
oumi | 逆にディズニーは見てないですねー。原作のテニエル絵のイメージ強すぎて。 |
赤松弥太郎 | アレはやっぱり強烈ですね。空気感というか、あのビクトリアンな雰囲気が。 |
oumi | 異世界ですよね。ホームズの阿片窟とか。 |
赤松弥太郎 | うんうん。あの煙立ちこめる221Bとか。 |
oumi | なので、どうなのかな、ファンタジーブームとか言われていたけど、単純な剣と魔法が好きって訳でもなかったですね。 |
赤松弥太郎 | では、そろそろ2つ目いきましょうか。 っソード・ワールドRPG |
oumi | むしろ異世界の生活風景が好き。ということで、ソードワールドでもメインはシティアドベンチャー。 |
赤松弥太郎 | あ、そうなんだ……ソードワールドの街ですね。 |
oumi | まあ、ちょっと古いTRPGゲーマーならこれの洗礼は受けてる訳で。 自分は街を一つ作る方向性で楽しんでました。 |
赤松弥太郎 | いろんな楽しみ方を受け入れてくれる懐の深さがありますからね。 |
oumi | データがあって、後は好き勝手OKなので。だから、モンスターデータあんまり覚えてないなあ。 |
赤松弥太郎 | 戦わないソードワールド(笑) 戦う方がどちらかというとメインのゲーム性なのに、街作りってのはあまり想定してないでしょうね。 |
oumi | 一応戦闘システムメインですからね。生活関係のルールがほぼない。 まあ逆にそれがやりやすかったかも。 |
赤松弥太郎 | ある意味やりたい放題ですな。 |
oumi | 盗賊ギルドと神殿と商人が睨み合う街での小説がメインでした。普通のプレイもしましたけど。 |
赤松弥太郎 | で、羅伊紀さんとの縁もソードワールドだったとか。 そこのところ詳しく、と>>44さんのリクエストです。 |
oumi | 自分のソードワールド小説の挿絵をお願いしたのが、結成の縁です。 覚えている最初の会話は「それは、ドワーフですか?」「はい、ドワーフです」みたいな感じです。 |
赤松弥太郎 | Is this a dwarf?(笑) |
oumi | Yes,Dwarf! |
赤松弥太郎 | ということは、小麦畑はもともとソードワールドの二次創作から活動を開始したんですね。 |
oumi | そうですねー、データ以外は全部オリジナルなので、1.5次創作みたいな感じで。 |
赤松弥太郎 | では初めて書いた小説というのも、ソードワールドの二次創作ですか? |
oumi | いや、初めて「小説」というくくりなら書いたのは確か小学三、四年の頃です。 その頃はホームズ大好きっ子だったので推理小説で。 |
赤松弥太郎 | うんうん。わかりますねー。ついつい推理小説書いちゃうんですよね。 |
oumi | しかも、館の主人が殺されたが床に血が流れていない! どうしてだ! →花瓶に入れてありました(そして花の色が変わってばれる)という、 今思えばどうやったのかそれで何がごまかせるのか、意味不明の小品でした。 ちなみに犯人は執事です。 |
赤松弥太郎 | やっぱりそうなりますよねwww |
oumi | きっとコナンとかの洗礼を受けた今の子どもの方がましなものを書く |
赤松弥太郎 | 今時の子どもは早熟ですからねー。 |
oumi | 小学生からサイトとかやってて平気かと |
赤松弥太郎 | さて、では三作目も。 っ蓬莱学園 これは知らない人もいるかもしれませんので、解説をお願いします。 |
oumi | えーと、まずジャンルとしてはPBM(play by mail)というものです。 mailとありますが、当時は郵便です。 マスターがいて、状況が提示される。それをプレイヤーが読んで、自分の行動を書いて送り返す。 すると結果が帰ってくる……というゲーム。 これを大体10-12ターンやります。1ターン一ヶ月なので、約一年がかりのゲーム。 |
赤松弥太郎 | 当時はこれを「ネットゲーム」と呼称していたのですよね。 |
oumi | ネットゲームは、遊演体というPBMの立役者の企業の呼称だったのですが、今じゃ別物の意味ですね。 |
赤松弥太郎 | それはしかし、GMってメチャクチャ大変じゃないですか? |
oumi | 大変ですよー。GMはもちろん複数いますけどね、統括するのも大変。 |
赤松弥太郎 | 今時じゃ考えられない遊びですよね。今でも電子メールで細々続いているらしいですが。<PBM |
oumi | 大変だから、廃れ気味です。 蓬莱は何人規模だったかな。数千人だっけ。最初のNG90には参加してないので……。 |
赤松弥太郎 | 数千人の回答に全部目を通して、世界観にそぐう回答を用意するってワケですか…… |
oumi | その結果、生まれたのがカオスな学園、蓬莱学園です。 クリエイターにも大きな影響を及ぼしたので、間接的に知ってる人も多いんじゃないかなー。 ねぎまとか、ガンパレとか。 |
赤松弥太郎 | あ、あれ? あれもそうなんですか? 現代学園を舞台にした……今時で言う伝奇バトル的な内容だったとは聞いてますが。 |
oumi | ねぎま、読んでないのですが、冒頭の学園風景はもろ蓬莱ですよ。本人もモデルを明言しているはず。ガンパレの芝村さんはプレイヤーだったのかなあ。後にやっていた世界の謎のシステムはまんまです。 メイン筋は八犬伝をモチーフにした伝奇ですけど、各種オタクが寄り集まったので、内戦あり青春あり宇宙ロマンありの何でもありでした。 |
赤松弥太郎 | かつてそんな遊び場があったのですねー……今ではちょっと想像がつかない規模です。 |
oumi | まあ、古き良き時代ですよね。今ではちょっとありえない。いろんな意味で。 |
赤松弥太郎 | で、oumiさんは最初には参加していない、ということは、その後で参加したのですよね? |
oumi | その後、TRPGや小説なんかで展開して。ファンクラブなんかもあって、入りましたね。 で、満を持してNG94に蓬莱で再びPBMがあったのですが、これがシステム的なチャレンジをして大失敗。 その後、他の会社のPBMに参加してました。 |
赤松弥太郎 | あら……それは運の悪いことで。 |
oumi | 何しろ、参加費だけで数万円かかる世界ですからねー。 そして積極的に参加するなら郵便代やコピー代やイベント参加の交通費で諸々。 |
赤松弥太郎 | 人的コスト思えば納得のお値段ですが、高いですね…… |
oumi | まあ、大人の遊びでした。たぶん。 |
赤松弥太郎 | 話をoumiさん自身の創作の話に戻しまして。 マヨヒガ以前のoumiさんの創作遍歴について、ざっと纏めていただけますか? |
oumi | 推理?小説の後は、海辺に手足が流れ着くという掌編を課題で提出して先生を困惑させたり、どちらかというとファンタジー寄りな長編を何本か書いたりした感じです。 とはいってもいわゆる剣と魔法ものはほぼ書いてないです。 ゲームはDante98Ⅱで一本完成させましたが、時間単位でイベントが勝手に進行していくという鬼畜仕様だったため、製作者しかクリアできない代物でした。現物はたぶんどこかにいっちゃいました。 |
赤松弥太郎 | なるほど、少し納得しました。異世界の暮らしに対する憧れが強かったのですね。 |
oumi | 基本的に、生活文化ですね、興味の対象は。 |
赤松弥太郎 | ということは、今の民俗学的興味だとか、日本の怪談だとかへの造詣もその路線で? |
oumi | 元々妖怪好きな子どもだったので、そこからの流れだと思いますが…… ああ、でもルーツはたぶん絵本ですね。 親の趣味もあって、かなりの量を幼少時に読んだので。週一図書館通いでしたし。 「じぞうぼん」のような雑多な日本民俗ものや、遠い外国の文化(異世界含む)が描かれたものが好きでした。 というか食べ物が出てくる本が好きでした。超ありがち。 |
赤松弥太郎 | 食べ物は万人の興味ですからね。あとトイレ。 |
oumi | トイレは素敵ですね。妖精もいますし。トイレに生首が浮かぶ小説書きました。 |
赤松弥太郎 | こう、中から何か飛び出させたいんですよ、あの穴から。 リアルでネズミが出てくるのは勘弁して欲しいですが。 |
oumi | 昔、化粧はトイレでしてたんですよ。あそこは異世界のものに「化ける」場所でもあったんですよね。 神聖と汚穢は紙一重です。 |
赤松弥太郎 | ああ、なるほど。本当の化生室だったわけだ。 |
oumi | 誰がうまいこと。ダジャレは民俗学の基本です。 マヨヒガとオシチヤでも必ずトイレは出てきますからね |
赤松弥太郎 | 下ネタを言うほど増えていく閲覧者数ですが、そろそろグラドネーラ世界創世の秘密に迫っていきたいと思います。 中学生の頃から考えていた、とか…… |
oumi | そうですね、サイトで絶賛連載中止中の「Southward」のキャラ達を最初に作りました。 その後、適当な妄想で筋を作って、前後に歴史を伸ばしてみたり、あまりにひどいので構成しなおしたり。今も色々適当です。 |
赤松弥太郎 | 有翼族とか、三足族とかの設定もその頃に? |
oumi | 中学生のネーミングセンスです。ひどい。でも今更変えられない。 |
赤松弥太郎 | 結構ネーミングには苦労していたようですね。 |
oumi | もう諦めました。 |
赤松弥太郎 | >>19さんから、参考にした年代や地域についての質問がありましたが、どうでしょう? |
oumi | 基本的に中世ヨーロッパなので、13~14世紀のドイツ・フランス辺りがベースでしょうか。 日本で出ている中世ヨーロッパ民俗の専門書って大体その辺りですし。 後はフレーバーとして各地の民俗からその都度引っ張ってくる感じで。 |
赤松弥太郎 | その後結構長く書き続けていたのでしょうか。 |
oumi | 大体作って、しばらく放置していて。かもかてで引っ張り出した感じかなあ。 ソードワールド小説書いていた頃は放置期間。 |
赤松弥太郎 | 引っ張り出した辺りの話は、改めてかもかてのところで聞きましょう。 そんな感じで、ファンタジー小説書いたり書いたりして過ごしていたoumiさんですが、 フリーゲームを作ろうと思ったきっかけはなんだったのでしょう? |
oumi | 最初の最初は、ソフコンを何かの拍子で買ったことかなあ。で、作れるんだと、Dante98Ⅱを。 その後、マシンがMacになったのでフリゲからはハード的に離れざるをえなかったと。 |
赤松弥太郎 | コープスだとかの時代ですね。 |
oumi | コープスでびっくりしました。 |
赤松弥太郎 | アレもやっぱりトイレが素晴らしい。 |
oumi | トイレが素敵なゲームは素晴らしいということですね。 |
赤松弥太郎 | FF6とか。 |
oumi | FF6もいいですねー。MOTHER3もトイレからキマイラの場面は評価してます。 |
赤松弥太郎 | で……何をきっかけに再びフリーゲームをプレイしてみたんですか? |
oumi | その後、Winに戻ってきて……引っ越しをする際、しばらくネット環境がなくなるので、暇つぶし用にフリーゲームをあさったのかなあ。 |
赤松弥太郎 | どうですか、当時……フリゲにとって黄金期とも呼べる時代だったと思うのですけど。 |
oumi | その時、印象深かったのが、AMの「あの世」。 初AMで、これは何か色々いいのか。いいんだな。そうか。とか思いつつプレイしてました。 で、その直後に「イストワール」。まだRTPの頃のお話です。 |
赤松弥太郎 | いい出会いですね。アンディーメンテにイストver1。 ボクは恥ずかしながらイストをスルーしてしまっていて…… いつかプレイせにゃと思いつつ今日に至っております。 |
oumi | 絵はアレでも中身はすごい!みたいな。イストは是非やってくださいなー。 |
赤松弥太郎 | ver1とver2両方持ってはいるんですがね。本当にプッシュされる機会が最近多くて。 |
oumi | ダンジョン探索系と物語にまつわる話系の両方の軸に大きな影響を与えた作品ですものねー。 |
赤松弥太郎 | いやはや。 で、それに刺激を受けて、なぜか買ってあった(笑)RPGツクール2000を手に取ってみた、と言うわけですね。 |
oumi | 本当、いつ買ったか覚えてないんです。時間軸からして、引っ越しよりだいぶ前のような……。 で、当時暇だったので、とりあえず作りやすいもの何か一つ作ろうと。 戦闘とか好きじゃないので、じゃあコープスパーティやABC男作品のような謎解きで。 舞台は調べ物しなくてもまあまあ前提知識がある民俗系で。安易。 |
赤松弥太郎 | そして、マヨヒガ完成までわずか10日の出来事でしたとさ。 早い。本当に早い。 相当作り慣れてないと10日って無理だろ、とか思うのですが。 |
oumi | でも、システムさえ決まってれば、結構早くできるんだなあと思いますよ。 去年こっそり作ってたボードゲーム再現ものも、半月ぐらいで一通りできましたし。 ドットも、全部素材にお世話になりましたしね、マヨヒガは。 |
赤松弥太郎 | 逆に迷ったり悩んだりしたところはありますか? |
oumi | マヨヒガは迷っているほどの時間もなかったというか。 あ、メニューの処理ぐらいでしょうか。自作とかできないし。 |
赤松弥太郎 | タイトルに反して迷いなく作れた……10日だと、そんなものですよね。 |
oumi | 勢いですね。そして勢いでそのまま発表。怖いもの知らずです。 |
赤松弥太郎 | そして公開したらどっかんどっかん反響が来たわけですね。 |
oumi | いいのかこれで、と。さては隙間産業だったか。 |
赤松弥太郎 | ABCO作品も勢いがありましたし、ムーブメントに乗っかったんじゃないですか?いい意味で。 |
oumi | ですねー。謎解き作品であることと、あと和風ものが少なかった。 |
赤松弥太郎 | 小麦畑にも多数のアクセスが来て、ちょっとずつ空気が変わってきたかと思います。 |
oumi | まあでも、その前にまあまあアクセス数あるサイトはやってたので。そんなには。 |
赤松弥太郎 | 続編的なものを作ることに決めるまでに、迷いとかはありませんでしたか? |
oumi | 迷いというか、何しろ勢いで作ったので、別切り口でもう一本いけるかなと。 マヨヒガとオシチヤは実は扱っている要素が違いますしね。 |
赤松弥太郎 | 表裏一体、とも言えますね。 |
oumi | まあ、単にすねこすり出したかっただけなんですけどね! |
赤松弥太郎 | 出ましたすねこすりさん。すっかりマスコット扱いですね最近。 もっと気持ちワルいものだと思うのですがね。 |
oumi | 昔からすねこすりフェチだったのですが、ふと見たら妖怪大戦争で何かアピールされてるー!と対抗心です。 あ、古い鬼太郎だと何かもじゃってて気持ち悪いですよ、すねこすり。悪魔くんでも。 |
赤松弥太郎 | しかしすねこすりへの愛に反して、オシチヤの方は苦戦します。 原因は何だったと思われますか? |
oumi | 苦戦というか、すねこすりのドット描いた後、単にやる気がしぼんだだけで作り始めてからはそんなには。 ただ悪い癖の無駄分岐のせいで、デバッグしきれなくて申し訳ない気持ち。 |
赤松弥太郎 | 萎えちゃったんだ…… |
oumi | 結局、システムが見えなかったのが原因かなあ。作り始めないとやる気って出ない。 |
赤松弥太郎 | oumiさんは一貫してシステム先行で作るんですね。 |
oumi | ゲームですから。物語は後からついてくる、というほど徹底はしてないけれども。 |
赤松弥太郎 | 小説でも、ルールとか設定から先に考える方ですか? |
oumi | 小説はちょっと違いますね。媒体によって作り方は変ります。 |
赤松弥太郎 | 幅広い分野で創作してるから見えてくるところもあるんでしょうね。 |
oumi | どれも難しく中途半端ですねー。 |
赤松弥太郎 | さて、マヨヒガ・オシチヤ的な和風民俗的なのとか、ツクール製とかは出さないんですか? と>>5さんからです。 |
oumi | 妖怪ものはあの二作で描きたいところは描けたかなー、といった心持ち。 ツクールはとにかく分岐管理が大変なので、たぶんもう使いません。 探索型ADV作るなら、吉里吉里で挑戦する可能性大。たぶんいける。 |
赤松弥太郎 | ツクール2000はスクリプトが手で書けないのが難点ですね。今となっては。 |
oumi | オシチヤの分岐とかもういじれません。何がどうなっているのか。 |
赤松弥太郎 | では、そろそろ皆さんお待ちかね、かもかての話でも。 かもかての構想自体はオシチヤ開発時点で始めていたようですけれども、フリーゲームとして出す!と決めたのはいつ頃ですか? |
oumi | 次は吉里吉里だ、というのが前提で、幾つかのアイディアの中で初心者でもシステム組めそうだなと見切り発車したので…… 実際これで作ると決めたのは2006年4月頃か。 |
赤松弥太郎 | 吉里吉里を使うのがまず前提だったのですね。 |
oumi | ツクールに限界を感じてました。 自作メニューが理解できなかったのが主な原因です。つまり自分が悪いです。 |
赤松弥太郎 | 吉里吉里は確かに創作意欲をかきたてられるツールです。なんでもできるって気になれます。 |
oumi | 実際、何でもできますしね。 |
赤松弥太郎 | シューティングとかタワーディフェンスとかもありますよね。ちょっと重いかな。 |
oumi | 描画の重さがリアルタイムものには辛いですよねー。 でも自分がやりたいADVやSLG系には十分でした。 |
赤松弥太郎 | それでは、かもかてのシステムができるまでの、連想の過程を教えて下さい。 前提は、吉里吉里で作る。そして手近にグラドネーラ世界。 |
oumi | 最終候補が、海を渡って島を見つける奴か、かもかて。でもかもかてです。 |
赤松弥太郎 | なにそれ、すごく面白そう>海を渡って島を見つける奴 |
oumi | グラドネーラ、しばらくすると全域海に沈むので、その中での航海者の物語とか全然ないゲームです。 でもまあ、次はがっつりテキスト書くかなあと、かもかてで。しかし、がっつり書きすぎた。 やっぱりシステムが明確に練れなかったせいも>航海者ボツ |
赤松弥太郎 | 舞台がリタントになったのは、Southwardがホリーラだったからですか? |
oumi | えーと、まずあまり舞台の空間を広げてしまうと収拾がつかなくなるので。 で、ほど良い閉鎖空間がリタントかなと。種族の問題もあります。 |
赤松弥太郎 | 三足族……性別が後天的に決定されるという設定ですね。 |
oumi | 単に攻略キャラを女ばっかりとか男ばっかり十数人も書きたくなかった理由もありますが、 ゲーム進行が期間で区切られているため、最後に結論を出す流れが不自然にならないように、かな、理由は。 ときメモとか良く言われてますが、様式美とはいえ最後に今さら告白かよ、みたいな。 |
赤松弥太郎 | 普通の学園モノだったら卒業、とかですけどね>区切り しかも普通の恋愛シミュなら、好感度は1軸。マイナスにもなりません。 |
oumi | それについては、無関心→ラブラブみたいな一方向だと、どう考えても詰まるしという製作上の問題が一つ。 それと恋愛ADVだと特に顕著ですが、好感度と呼んではいても、実質は単なるゲーム進行フラグでしかないですよね。それ以外の選択肢はただのハズレ、みたいな。 そうじゃなくて上下させること両方に意味を置きたかった。 憎悪ルートの楽しさをみんなに! |
赤松弥太郎 | しかし4軸ってのは格段に多い。好きの反対が憎いではいけなかったのですか? |
oumi | 友情と愛情は区分したかったので…… なんか友情のつもりで好感度上げたら、頬を染めてきたら嫌じゃないですか。特に男キャラは。 |
赤松弥太郎 | あ、そうか。性別未決定というのが問題なんだ。 |
oumi | あと、いらないキャラは邪魔なので抹消できるように。嫌はそっちなので。だから実質三軸です。 |
赤松弥太郎 | そして一番印象的なシステムは、主人公の印象度を自分で操作できる、これ画期的だと思うんですが。 |
oumi | 印象度は、まず好感度の上下を恣意的にコントロールできるようにすること。 「あっち行って!」という台詞があったとして、愛高と憎高じゃ全然ニュアンスが違うし、それが攻略キャラにも伝わるはず。 そしてプレイヤーの操作実感度です。ゲームの中の奴らに良く突っ込みたくなる場面があるのですが大抵果たせないので、主人公の心情ぐらいは突っ込めるようにしようかと。 別に画期的なアイディアでもないと思うんですよね。ただひたすら面倒なので誰もやらなかっただけ。 |
赤松弥太郎 | そこが大問題ですよね>面倒なので誰もやらなかった ためらいはなかったんですか? 攻略対象も11人もいて…… |
oumi | まあできなかったら仕方ないよね!みたいな。 よく大きな破綻も(たぶん)なく、組み上がったものです。 まあ、変なところはあるのですが。仕方ない。 |
赤松弥太郎 | 多少ヘンなところがあっても、話を断片で見せていくあの手法なら大きな破綻は避けられますからね。 |
oumi | だから主人公の台詞はなしです。かもかては皆さんの脳内妄想で完成するゲームです。 |
赤松弥太郎 | プレイヤーがゲームに参加してるって実感がすごく強いですね。 このあたりにアンディーメンテやイストワールの影響が? |
oumi | 脳内妄想しない人はすごくつまらないゲームだと思います。 AMやイストはどうかなあ。深いところでつながってはいるような気はしますね。 |
赤松弥太郎 | むしろTRPGとかの源流を組んでるのかも知れませんね、どちらも。 さて、この前代未聞の複雑さのため、制作は当然のごとく長期化するのですが、楽しめて作れていた、とのことですが。 |
oumi | システム決まってれば、後は書くだけなので。一日一イベント。 |
赤松弥太郎 | 工程表?を雑記で公開してましたよね。 |
oumi | もう完成が見えた頃ですけどね。それでもだらだらかかりましたが。 |
赤松弥太郎 | 悩んだ点、難しかった点があったとしたらどこですか? |
oumi | 思いついたところからシステムをつぎはぎしていったので、フラグ管理が笑ってしまうほど直感に頼っているところでしょうか。 デバッグにご協力いただいた方々には、感謝の念が絶えません。 |
赤松弥太郎 | やはり色々な珍事が起きたりしたのですか?(笑) |
oumi | サニャが帰ってこなかったり、死んだ人が出てきたりと大変でした 今も変なイベントの組み方すると、変なことが起こったりするかも。 それを見つけるのもかもかての醍醐味です。……ということで。 |
赤松弥太郎 | サニャは本当に手のかかる子…… |
oumi | しつけてあげてください。 |
赤松弥太郎 | ちなみに個人的なベストエンドはアレです、サニャ裏切りの何だったっけ?あの一族惨殺バージョン。 |
oumi | 村焼き払うのは憎悪ですね。反転憎悪。 主人公何してくれとん。と私も突っ込みました。書きながら。 |
赤松弥太郎 | うはははは、すべてはレハトが勝手にやったことです。 |
oumi | そう、全て主人公が悪いのです。貴方の脳内の。こちらに責任はないです。 |
赤松弥太郎 | さて、そんな面やあんな面も含めて、今でも大人気のかもかてです。 今、oumiさんはこのかもかてをどう思ってますか? |
oumi | かもかてという作品についてなら、よく破綻しなかったなあと。色んな部分が。 あと客観的に見て、これ作った人はどこかおかしい。 |
赤松弥太郎 | (笑) |
oumi | 絶対偏執狂だと思います。怖いです。 |
赤松弥太郎 | ところでoumiさん、鏡というものはご存知ですか? |
oumi | 全部、羅伊紀のせいです。 |
赤松弥太郎 | ええー、いいの羅伊紀さん? 反論があるなら入室した方がいいですよ? |
oumi | 後で怒られます。怖いです。 |
赤松弥太郎 | Mすぎる……それとも羅伊紀さんがドS? |
oumi | お互い、ドSと罵り合う仲です。勝手にキャラ付けしてくれます。 |
赤松弥太郎 | あー、ムチ持ってますね羅伊紀さんの描くoumiさん。 |
ENTER:raiki | |
oumi | 私がタナッセをいじめると言ってますが、羅伊紀だって昨日タナッセがロリコンだと断言してました。ひどいです。 |
oumi | あ、来た。怖い。 |
赤松弥太郎 | ようこそいらっしゃいました。マジですかロリコンって>羅伊紀さん つーかあの種族のロリコンってショタコンと同義ですよね? |
oumi | よし、書き方が分からない様子。 |
oumi | 電話してきた |
raiki | こんばんは、初めまして raikiです |
赤松弥太郎 | どうも、初めまして。 |
raiki | oumiさんに召喚されました |
oumi | そろそろ出番かな、と。 |
raiki | チャットに不慣れなので、お手柔らかにお願いしますね |
赤松弥太郎 | すいません、いきなりテンション高めで……w |
raiki | いえいえ |
赤松弥太郎 | 羅伊紀さんもoumiさんとは長い付き合いになりますけど、どうですか? かもかてって作品について言いたいことがあれば。 |
raiki | oumiさんの言う通り、脳内妄想の世界かと |
oumi | 下手に出てみると、羅伊紀には色々迷惑かけてます。 こっちが勝手に企画して、勝手に話をふったので。 |
赤松弥太郎 | 羅伊紀さんの絵があってこそのかもかてですからね。 あの絵から妄想が広がっていく、土台になってくれるのです。 |
oumi | 羅伊紀がいなかったら、タナッセはあんな素敵なアレなキャラじゃなかった。 |
赤松弥太郎 | あのふてぶてしい表情からすべては始まったのですね。 |
oumi | どう見てもこいつ階段から蹴り落とされるキャラだろう、と。 |
赤松弥太郎 | ホントみなさんに愛されまくってますよね。ある意味かもかての看板。 |
raiki | タナッセさんは役得ですよね、色々設定上、王子だしヘタレだし |
oumi | こいつ一番人気だろーなー、と思いつつ作り、実際一番人気ぶっちぎりだったもんなあ。 |
赤松弥太郎 | 世の女性が放っておくワケがないのです。もちろんボクも。 |
oumi | まあ、反転というシステムのためのキャラでもありますしね。ある意味必然か。 |
raiki | モルとか後から知りましたし… |
赤松弥太郎 | モルさんもタナッセがああでなかったら人気キャラにはなれなかったでしょう。 |
oumi | 大体全部後から。こちらの無茶ぶりを素敵な形にしてくれるのが羅伊紀です。 すごいぞかっこいいぞ。 |
raiki | モルだけの世界が展開されたかも…。oumiさん? |
oumi | いや、もうチャット見てないかなと思ったから、とりあえず持ち上げておこうかと。 まあ本音ですけど。 |
赤松弥太郎 | 羅伊紀さんも、この機会にoumiさんに言っておきたいことがあったらどさくさに紛れてどうぞ。 |
raiki | oumiさんもよく色々作れるもんだと、毎回感心しています。珍回答ぶりにも |
赤松弥太郎 | 珍回答www作ってるwww 失礼、いつぞやのエイプリルフールを思い出してました。 |
oumi | 嘘って卑怯ですよね。 |
赤松弥太郎 | ということで、そろそろ皆さんの質問にお答えいただく時間なのですが…… 量が本当に多いんですよね。どうしましょうか。 後で回答を頂いて掲載する、という形もできますけど。 |
oumi | テキストで上げましょうか。待ってる方もいるかと思うので、自サーバにでも。で、URLここに。 |
赤松弥太郎 | わかりました、それで行きましょう。お願いします。 |
oumi | 上げました-。チャットで答えるケースを想定して、質問はまとめて短くしてあります。あと、一問増えてましたので、それは今からここで。 |
◆分岐管理について 一応Excelで変動数値管理の表は作ってましたが、たぶん他人が見ても意味不明。最近見てないので、きっと自分が見ても意味不明になってるんじゃないでしょうか。 それ以外は大体勘です。 シナリオとスクリプトはごく単純にテキストエディタでコピー&ペーストしてました。使っているのはサクラエディタです。 ◆二次創作について うちのキャラたちで楽しんでいただけてるのなら、こんなに嬉しいことはないです。ありがとうございます。 個々の作品につきましては、一次と二次の接近が引き起こしがちなあまり楽しくない事例をいくつも見ているので、ノーコメントでお願いします。 ◆シェアの予定はありますか。 シェアよりフリーの方に利点を感じているので、基本フリーで。やるにしても、かもかてのように、あくまでおまけ部分だけ販売みたいな感じになると思います。 ◆物語とキャラの構築方法 物語と世界とキャラのどれが先行するかは、作るもののタイプによるので一概には。 一番多いのが物語→世界→キャラか。 かもかては、元から構築してあった世界を使ったので、世界→キャラ→物語ですね。やり方としては珍しい方です。 必要なポジションにキャラを配置して実地で組み上げていくので、破天荒な展開が起こせないのが悩みの種。 ◆お酒 強い方だと思いますが、習慣的には飲まないです。日本酒や果実酒が好み。 ◆二次創作キットの立ち絵の追加について これからは兎鹿などという軟弱な生き物ではなく、土豚推しで行こうと考えていますので、らいきが土豚立ち絵を描いてくれた時に追加を考えようと思います。 ◆レハトの立場になったら 図書室に閉じこもって飼い殺しされる自信があります。 鬱陶しいのでタナッセには絶対に近づきません。 ◆グラドネーラの生理現象について 真面目くさって答えるとこの辺りは難しいところでして。異世界人が私たちと同じ生理機能を持ち合わせるとは限らないし、かといってつきつめると人間型をしている以上、そんなに大差あるのも妙だし、その辺りをうまくこじつけるほど生物学に精通している訳ではないし、物語的には無意味だし。 まあ、はっきり言ってしまうとグラドネーラの女性に月経現象はありません。これは出産の設定に関連してきます。 排泄に関しては七色ファンタジーでもいいんですが、食べている以上、しているかなー。 処理方法は、歴史的案件を顧みると壁滑り台で湖へダイレクトシュートとか豚の餌が正しいのでしょうが、それはあまりにアレなので、貯めておいて堆肥かなあ。城にもそんなに広くはないですが、畑あります。 ◆トッズの過去について トッズさんはトッズ村に生まれました。そこでは全員がトッズでしたが、トッズはただ一人のトッズになりたくて仕方なくなって、トッズ村の皆をドッズにしてしまいました。その反動でカビの呪いにかかったのです。いつか綺麗なトッズになった時、カビがはがれてトッスになります。嘘です。 ◆肌の露出の許容について 基本的にたくさん服を重ねられる=裕福な世界ですので、肌を必要以上に露出するのは、貧乏人、下層、下品みたいな扱いでしょう。それを逆手にとって、一部分だけ大胆に見せるという反骨ファッションはありそうです。 ◆今まで見た読んだ作品の中で一番怖かったものは? 小学生の頃、「おばけのはなし」みたいなお化けとか妖怪とかのエピソードを集めた本の背表紙に描かれた(今思えばごくかわいらしい感じの)一つ目小僧がどうにも嫌で、夜の間本棚のそこを見ないよう気をつけてました。うわあしんそこどうでもいい。 ◆今まで遊んだゲームで面白かったものBest3 ◇コンシューマー Mother1&2、ICO、moon この三つは不動かな。 ◇フリーゲーム 時計塔のひみつ、Most Far Place、あの世 とりあえず十分有名なものは避けて選んでみました。ゲームとしてすごいというより印象に残って離れないやつになった。 ◇アナログゲーム ソードワールド(旧版)、蓬莱学園、カタン ボードゲームはごく最近にはまったばかりなので、非電源全般。 ◆籠り中の生活や禁忌について 籠りというのは分化の命の危険をなるべく減らすために行われるものなので、実際は普通に生活していようが体に手を入れようが平気な人は平気です。お産のようなものです。辛さも個人差が大きい。 籠り小屋も「産小屋」がイメージソースなので、こちらを調べてみると雰囲気が分かるかも。 ちなみに籠り中の死亡率は決して低くはありません。近隣も含めて数年に一度は耳に入ってくるレベル。 ◆城の食事や衣裳仕立ての代金について 食事については、王のもてなしですね。 衣裳は公務関係以外のものは、各自の負担になります。つけておいて、後でまとめて請求する感じです。 ◆タナッセ幼少時のきわどいこととは? たぶん兎鹿の子と取り換えられて、あやうく兎鹿少年として生きていかなくてはいけない羽目になりかけたんじゃないでしょうか。実は戻ってなかったり。 ◆城に連れて行かれた後、レハトの家や母さんの墓はどうなりましたか? うっかり王になんかなった暁には、観光地化されて色んな黒歴史が発掘されて可哀想なことになってそうですね。 ◆裏護衛たちの待遇は? まあ裏社会の人ですから、福利厚生があるはずもなく。報酬は見合う分もらってはいるでしょうけど、どちらかというと行き場のない人たちの溜まる場所。 表と切り離された人もいれば、表に紛れ込んで仕事をする人もいます、テエロのごとく。 トッズは経緯からして、遊軍として結構好き勝手にやらせてみている感じです。表に出る必要のある時は御用商人のふりをします。 ◆分化後に、分化前の能力値は反映されるか? 分化といえどもいきなり変身する訳ではなく、あくまで成長の延長ですので、当然影響はします。 とはいえ、そこまで劇的に直通する結果をもたらすかどうかは微妙。バストアップ体操が効果あるかどうかとかそういう次元で。 ◆女性に分化した場合でも「魔の15歳」はおきますか? 身体と精神のバランスの問題なので、男女関係なく起きます。後は個人差。 ◆トッズの実年齢が気になって夜しか眠れません。 32歳です。 というのは嘘ですので、どうぞ心安らかに昼も寝てください。 ◆貴族組以外の過去話を書く予定はありませんか? どす黒い話を書くのは疲れるし、どす黒くない話はあまり書く意味がないので、その辺りは皆さんにお任せしたく。 ◆猫を飼ってはいけないのも、宗教でガチガチに縛っているのでしょうか? さすがにそこまで神殿が意思統一して縛ることはないので、言い伝えレベルの禁忌ですね。ただ、グラドネーラの猫は家畜化されていないので、そんなに愛想は良くないです。山猫みたいなものです。 ◆作ろうとしたけれど挫折したゲームがあれば、どんな物だったか知りたいです。 考えては挫折(というか棄却)することの繰り返しなので、何かもう多すぎて。 そういえば、昔一瞬だけ公開していたのですが、ツクール2000を買って最初に作ってみたものは、異世界トリップもののRPGの皮をかぶった実質ADVでした。時間経過と共に勝手にキャラが動いて話が進んでいくものでしたが、こんな細かいイベントフラグにプレイヤー対応できないよクソゲ、と諦めました。 今はボードゲームの思考ルーチン作れればなあと思ってますが、難しいです。シンプルな奴で頑張ってみようかな……。 ◆フリゲを個人制作してる人にアドバイスがあれば是非教えて欲しいです 月並みですが、完成させることに勝る教材はないです。プレイ時間五分十分だと一発ネタになりかねないので(ゲームの種類によりますが)、三十分から一時間ぐらいのものが第一段階の目標。それ以上長くするよりは、その時間内をどれだけ濃くするかを突き詰めるのがお勧めです。 あと出来ないことはさっさと諦めて、別の手段で可能かどうか考えましょう。諦めはすごく大事です。サブ仕様は諦めて切り捨てる、メイン仕様ならそのゲーム自体を一旦諦める。 ◆王城の草陰に隠れた経験がある人は多いと思いますが、中々バレないものなのでしょうか 結構もさもさ生えているので、隠れる場所は豊富かと。裏護衛さんたちに生温かく見守られているかと思いますが(警戒の意味で)。 ◆王城の湖にある祭祀用の施設は、どの時代のどの種族によって造られたものですか? 何しろグラドネーラ内でも目立つほど大きい湖ですので、昔から神聖視されていた様子です。中には年代が特定できないほど古いものもあるとか。ゲーム中に出てきた施設は、何度も手直しされて使われてきていたようです。 ◆衛士の休みは週に何日? 装備は自前の物? 戦時でもないので、週に二日ほどお休みがもらえるようにシフトが組まれています。 基本装備は城から支給されますが、それ以外の装飾は自前ですね。 ◆「初回プレイで難しいとプレイヤーが投げ出さないような工夫」「周回プレイをしても飽きないような工夫」がありましたらお聞きしたいです。 いや、正直「マヨヒガ」はまだしも、他二つは初回で投げ出されても仕方ない作りだと思うので……。 ただ「こんなこともできたのか!」という発見が好きなので、自分のゲームもそうあれるよう無駄に分岐や解法を増やしてしまいます。無駄分岐です。そしてデバッグ死です。 ◆「冠を持つ神の手」の双子は自分が兄か弟かを理解していますか? また現在の日本と同じく後に産まれたほうが弟という認識でよいのでしょうか? 名前のエピソードで少し触れていますが、本人たちは兄弟の順は全然気にしていないようです。あと、グラドネーラは数え年のため、厳密に出生順にはこだわらない傾向があります。適当に兄か弟かは決めてる感じで。誕生日も覚えないような世界ですし。 ◆おすすめの劇団があったら教えてほしいです。 それは正直、教える人によって変わるのですごく難しい質問です。まずぶっちゃけると、世の芝居の九割五分は純粋につまらないか、趣味にあわないものです。フリゲと同じように。 そして、ある程度評価が定まっていてお勧めできるところは、チケットが高い&入手困難な二重苦だったりするのです。 あと、生ものだけに場所の問題もあって、東京近辺なら問題ないのですが、それ以外だとがくんと機会が減ります。逆に東京は選択肢が多すぎ。 そんな訳で、とりあえず学校の観賞会ぐらいでしか芝居は見たことないよという人を前提に考えますと。 いきなり芝居ではなく、まず映像を見てみるのも手です。「劇団新感線」がゲキシネといって、映画館で演劇を記録したものを上映しています。今は新宿のみですが、そのうちまた全国でもやるかも。エンタメ色の濃い、多くの人が素直に楽しめる舞台です。 「ナイロン100℃」はDVDを多く販売してます。コメディが多いですが、なかなかにどす黒い作風です。「フローズン・ビーチ」「ノーアート・ノーライフ」は傑作(ちなみに後者は今年の秋再演で今日チケット発売開始)。 しかしやはり芝居は生で観るもの、東京近辺にいるのなら、ちょうどフェスティバル/トーキョーという催しがもうすぐ開始します。学生ならかなり安く(高校生なら何と千円)観られるので足を運んでみてください。主催作品なら一定の質は保証されてるはず(※演劇初挑戦とかいうのは除く)。 その中での自分のご贔屓は「維新派」という劇団で、たぶん演劇表現の奥深さを感じられると思いますよ。場所も西武池袋本店と便利なところですし。自分は岡山の方にも行く予定。 最後に、一番愛している劇団は「少年王者舘」ですが、これはあまり初めての方にはお勧めしません。色々面倒くさいから……。 ◆貴族の護衛は貴族自身が雇ったものですか? 基本的には、自分の家で雇っている護衛をそのまま連れてくる形になります。 しかし、治安の関係でその護衛を城に入れたくない時や、大切なゲストの場合は、城の衛士をつけることもあります。 ノースタスはそういうケースを前提に、何かまとわりついきてます。困りましたね。 ◆タナッセ愛情エンドのレハトの最高体力はどのくらいの期間で全回復したんですか? 五十年後の今際の際に口づけて「これで……全部返した」ってのはどうでしょうか。長すぎますか。 ◆ローニカの本当に欲しいものってなんですか マスタッシュ・ワックス。 ◆リタントにはいくつくらい村があるのでしょうか。村以外にもフィアカントやディットンのほかにどんな町がありますか? 積雪地帯にも人は住んでいますか? そんな日本の村の数さえ知らないのにご無体な。十津川村が奈良の五分の一を占めるなんてこともこの前知ったばかりです。 街に関しては、その二つに次ぐ大きさのところは山脈上部のラムキントです。鉱山地帯からの産物の集約流通のために大きくなりました。たぶんグレオニーはこの辺り近くの出身。 積雪地帯に人は住めません。寒くて死にます。が、世捨て人の集落が奥地にあるという噂は絶えません。 ◆ローニカの後任について 主人公の就いた地位によりますが、基本的には部下の中から信頼できる者を選んだんじゃないでしょうか。 ◆トッズの経歴について 派閥的には反ランテの辺りをふらふら渡り歩いていた感じです。同じような仲間から誘いを受けたり、雇い主から他の人へ受け渡されたりと、そんな感じ。 ◆創作におけるモチベーション維持のコツ とりあえず無理やりにでも始めないとずるずる過ぎていくなと近頃実感してます。作ることを習慣化することですねー。 ◆ローニカの髪の毛の元の色 黒みたいですが、羅伊紀の気分次第です。 昨日も羅伊紀に無茶ぶりされて、揉めてました。そのうち音楽性の違いで解散します。 ◆かもかて世界の犬について 猫よりは家畜化されていますが、やっぱり野趣は残している感じでしょうから、狼犬みたいな感じかと。 愛玩用も狩猟用もいますよ。 ◆城の中へ入るにあたって、服装規制などはあるのでしょうか。 あまりに汚かったり臭かったりしたら止められるでしょうが、下働きなんかだと特に厳しくはないです。 ◆他の小説のノベルゲーム化は? ゲームにする意義がある場合でなければ、たぶんしないので……。「夏の魔王」はちょっと変えてゲームにしようかなと思ったこともありますが。プレイヤーは神様で。 ◆グラドネーラの世界観(設定)の構成にはどのくらい時間をかけましたか? 必要な時々で適当に作ってます。今のごとく。 ◆産みのつながりに魔力や産まれる子供の能力は関係してますか? 関係しているような関係していないようなというか魔力は全てに関係しているといえばいるのでそんな感じです。 ◆かもかてキャラの性格はどのようにして創られたのですか? また注意した点や参考にしたモデルは? 城内に必要な各種立場に人を割り振って、性格とかはかぶらないように配置、後はシナリオを進めていくうちに流れで、みたいな感じでしょうか。 明確なモデルがいる訳でなく、今まで吸収してきたものの組み合わせですよね。 あ、一人だけ、ユリリエはアニメプラネテスのリュシーを意識しました。性格などは全然違いますが、自分の力の特性を熟知し、色恋は勝利のための道具であるという姿勢はいっそ潔い。戦国時代なら明らかに武将タイプ。 ◆ゲームをプレイした人の感想で印象に残っているものはありますか? よくそんなバグや展開まで見つけるなー、と感心することはたくさんありました。みんなすごい。 ◆oumiさんが選ぶフリゲ音楽ベスト100・・・は多いのでベスト3を教えていただけないでしょうか? ぱっと思いついたのが以下の三つでした。 コープスパーティのメインテーマ(?): あの時代にこの曲はすごーと。 ys018:通りがいいのはまももの原住民の廃都でしょうが、最初に聞いたのは別ゲームのOP(Jigsaw)で、すごくマッチしていたので。 異星の雨:スミレの花の雨のBGM。ゲーム的にも雨が降るとすごくほっとする。 ◆ティントア「あまつさえ王は言う。神に選ばれた者以上に神に近いものなどいるのかと。」の発言は誰が発言したんですか?ファジルさんですか? ファジルが言ったかどうかはともかく、ファジルが言ったことになっているかと。パンがなければケーキのごとく。 ◆それとファジルさんの事、敬意を込めてファー様とお呼びしてかまいませんか? ちにゃー。モテモテの我にふさわしい呼び名じゃよー。 ◆oumiさん、羅伊紀さんは紙袋が本体なんですか? あの中の名状しがたき冒涜的なものが本体ですから、ご心配には及びませんよ! ◆王城がある湖の名は「リタント湖」でよろしいんでしょうか? とりあえず大きい湖は他にないので、単に「湖」と呼ばれているだけのような気がしてなりません。その時々により、フィアカント湖とか、王城湖とか言われてそうな。 ◆「香水」は存在しますでしょうか? 動物性のも植物性のも存在しますが、どちらかというと身だしなみより薬効の方がメインな気がします。 ◆髪色によるイメージのようなものはありますか? 配色については、ぶっちゃけ羅伊紀さん任せなので、勝手に設定つけると音楽性の違いで解散しかねないので、とりあえず保留で。感じるままのイメージで良いんじゃないでしょうか。 ◆人の容姿の美醜の基準でグラドネーラ特有のものはあるのでしょうか? 生耳族や有羽族だと、耳尻尾の毛並みや、羽の美しさも採点基準でしょうね。人間の基本部分だけだと、現代の自分たちとそう変らないことにしておかないと、感情移入が難しいので。 ◆グラドネーラには褐色系などの、濃い色の肌を持つ人は存在しますか? 褐色程度の色の濃さならいるかもしれませんが、黒人レベルまでいくと存在しないです(熱地以外暑くないし)。 ◆宝器庫は王とその後継者しか入れないとのことですが、もしヴァイルとレハトが王と王配になった場合は王になった方しか入れない事になるんですかね? それは建前上で、某イベントで示唆されてるごとく実質は勝手に入れます。 不用心ですね。 ◆ティントアの神観や、王の徴に関する考え方を許容できる人は、神殿内にどれくらいいるのでしょうか。 さすがにアネキウスに関するところはばれたら異端で追放レベルですが、大神殿長はこっそり面白がってくれるかも。 ◆攻略対象+ドゥナットで、酒に強い人←→弱い人で並べるとどういう順番になりますか? リリアノとヴァイルは強いでしょうが、他の人はまあそれなりかなあ。ティントアは強そう、ルージョンは弱そう。逆に極端に弱い人(下戸)はいないかも。サニャ辺りは一杯くらいなら、みたいな。中世ヨーロッパイメージだと酒が基本飲料なので、たぶんその影響。 | |
赤松弥太郎 | おおお、ありがとうございます! では、いい時間になってきましたので、締めに入りたいと思います。 |
oumi | じゃあ後は羅伊紀に任せます。嘘です。 |
raiki | いきなり乱入してすみませんでした。今日は楽しませて頂きました、ありがとうございます。 |
赤松弥太郎 | いえいえ、本当にありがとうございます。来ていただけると思ってなくてすいません、おもてなしもできなくて。 では、今後の小麦畑の展開だとかについて教えてもらえますか?>oumiさん、羅伊紀さん |
oumi | ゲームについては、いくつか考えはありますが、うまくゲーム構成がまとまらないため、あんまり進んでいません。 グラドネーラ舞台のものもありますけれど、たぶんご期待されているようなキャラ主体のものにはならないと思います。 何かあとは適当にやります。非常に期待のもてない回答。 |
赤松弥太郎 | 適当にやる、でいいんじゃないですか? oumiさんとしては。 |
oumi | 適当最強ですね。適当にやろうと思ったかもかてがあれですからね。 |
赤松弥太郎 | 羅伊紀さん的にはどうなのか知らないけど(笑) |
oumi | 羅伊紀は迷惑してます。確実に。 |
raiki | いえ、あれは偶然の産物と思ってますから |
oumi | 非常に理性的なコメントありがとうございます。 |
赤松弥太郎 | wwでは、このインタビューを観ているフリーゲーマーの皆さんに一言お願いします! |
oumi | フリーゲームはお金の代わりの何か別の代価で取引されるものだと思ってます。 それはたぶん作者にとって、お金より大切なものなのです。 もし好きな作者さんがいるなら、その人にとってそれが何なのかちょっと考えてみると、お互い幸せにやっていけて良い感じですよねー。 |
赤松弥太郎 | 身につまされます。ありがとうございます。 |
raiki | かもかてを楽しんで下さっている方々に感謝を込めて、ありがとうございます |
赤松弥太郎 | こちらこそ、素晴らしい作品をありがとうございます。では、最後の質問です。 あなたにとって、フリーゲームとは? |
oumi | 他の媒体ではできないことをするための場、でしょうか。長く栄えてくれると嬉しい場所です。 |
raiki | とにかく楽しめる世界であるべきだと |
赤松弥太郎 | 本当にそうあってほしいですね! お二方どうもありがとうございました、夜分遅くまで。 |
oumi | 本日は長い間ありがとうございました。非常にスムーズな進行で感心しきりです。 閲覧者さんたちもおつきあい、ありがとうございました! |
oumi | あ、羅伊紀も来てくれてありがとうございました。ついでに。 |
赤松弥太郎 | いや、100人大幅にオーバーしてますね……100人設定とはなんだったのか。 |
oumi | 脅し……ですかね。 |
raiki | こちらこそ、ありがとうございました。oumiさんもお疲れさま |
赤松弥太郎 | みなさん、本当にありがとうございました。 で、次回ですが……未定、ということで。例のアレが大変なことになってますのでー。 |
oumi | ですよね。何か動画をかなり下位から作るとかで。お疲れ様です。 |
赤松弥太郎 | ただまあ、去年みたいに何ヶ月も開けるつもりはないです。そればっかりじゃ息が詰まっちゃいますしね。 次回開催予定が決まったらtwitterで配信していきますのでチェキ! |
oumi | 許可とりが大変ですよね……。あ、うちのスクショはお好きに。 |
赤松弥太郎 | ありがとうございます。改めて結果報告は出しますのでよろしくお願いします。 |
oumi | フリゲは紹介の場が潰れていって新しい人が大変だと思うので、こういう企画は応援してます。無理しない範囲でこれからもがんばってくださいね。 |
赤松弥太郎 | ありがとうございます。それでは皆さん、また次回お会いしましょう。グンナイ☆ |
oumi | おやすみなさい。 |