それでは皆さんお待ちかね、遅刻者罰ゲームの時間です。
この祭は2014年1月13日に開催を告知、3月30日に募集を締め切りました。2ヶ月半もありました。
11作品は遅刻無しでエントリーしていることから見ても、準備期間は十分だったと言えます。
にもかかわらず、以下の5名は、準備がおろそかだった、他の用事で忙しかった、時間を忘れて没頭してしまった、なにぶんにも初めてのことですので等の理由で〆切をぶっちぎり、なおもあきらめ悪く「ハンドル名でも活動歴でも何でも公開しますから!!」と泣きついてまでうんこゲー公開を強行した真性のマゾであり、どうしようもないうんこヤローです。
よってここで晒し者にし、長くその不名誉を讃えることとします。
なお、ここで公開する活動歴は自己申告によるものです。
まずはエントリーNo.14「こがね麻呂日和」から。
【コメント】
サークル初の制作物がうんこゲー。どんな判断や。
制作者としての大切なはじめてを、一生の思い出をうんこで散らす。「処女を童貞に言い換えればOK」とかの比喩の問題ではありません。狂っています。どう足掻いても凡人であるはずがありません。
だから、何か強烈な経歴がなければおかしいです。なければならないんです。
それを「何も書く事がない」……?
貴様らッ……自分のしでかしたことがわかっているのかッ……!
俺達の日常は尊い……かけがえのないものだ……
うんこゲーはあくまで非日常……! 決して日常を侵食してはならないッ……!
その日常に……貴様らは土足で踏み入ってクソを垂れたんだぞッ……!
考えてもみろ……!
俺達が飲み屋に入る……チェーンの安い、どこにでもある飲み屋だ……
隣の席で学生グループが盛り上がっている……どこにでもある話だ……
「ごめん、これ飲み放じゃないや!」
幹事が頭を下げ、みんなはブーイング……どこにでもある光景だ……
だが、貴様らのコメントを読んだせいで、俺達は!!
そんなありふれた日常でさえ、うんこゲー制作の打ち合わせかもしれないと考えてしまうッ……!!
俺達にはもう、心安らぐ日常など無いッ……!
電車の中の高校生の会話……おばさま方の井戸端会議……近所の子どもの遊ぶ声……
すべて、うんこゲー制作に関わっている可能性があるッ……!!
貴様らが、凡人の顔をして大衆の中に紛れ込んだせいで、俺達はッ!!
俺達の日常のすべてがうんこではないか……
そんな疑いを持って生きていかなければならないんだぞッ……!!
貴様ら、隠さず話すんだッ……!
何かあるだろう……何か、貴様らの非凡さを示すエピソードが……!
あるんだろうエエコラッ……! あるだろう……
お願いだからあると言ってくれ……頼むから言えッ……! 言うんだッ……!!
これは真剣に我々の治安に対する挑戦です。クライシスです。ゆ゛る゛さ゛ん゛!!
赦さないのでこれからは、どうか綺麗なフリーゲームを作ってください。
あなた方の作品からは、15年前のコンパク最盛期と同じ種類の、若さとパワーを感じました。
「フリーゲーム界の天辺をとる」と息巻いているメンバーもいますが、きっとあなた方ならできるはずです。どうか継続してください。
そうすれば我々は、「こんな普通の人たちでもフリーゲームを作るんだ!」と、未来に対する明るい希望を持って生きていけるんですよ。お願いしますよ。
さて。
このあとの4人は、すべて何らかの創作活動の経歴がある、経験者の方々です。
イノセントとはとても呼べず、自覚的にやらかしている分、罪がより重いのは間違いありません。
SAN値が高いであろう順にいきましょう。No.15「幾多の彼方をうんこへと進む」。
【コメント】
実にまっとうな創作経歴で、それが一層残念感を増幅します。かもかてクラスタの恥ですね。
というより小池さん。あなた前にエントリーしてましたよね?
たしか募集開始からわずか2日で作品を完成させ、ボクから「下痢便野郎」の称号を謹呈したはず。
それでもなお飽きたらず、さらに2作目を、わざわざ遅刻させてまでエントリーするこの乱行。
他にも2作エントリーさせようと考えていた人は居ましたが、実行したのはあなただけです。
どんだけ下痢便野郎なんだよ。
一体何があなたをそこまで駆り立ててしまったのか、ボクにはサッパリ理解できません!!
あなたの作品からは、うんこゲーにあるまじき気品の良さ、育ちの良さのようなものが伝わってきます。
過去の作品もプレイしてみましたが、普通に周期表とか刑法とか生首とか出てくるのに、ベースはどこまでも普通のボーイミーツガールで、品が良いんですよね。
その生首とかをうんこに変えれば、なるほどこれもいつもの作風なんだと納得……
できねーよ! 相手はうんこだぞうんこ! 一作作れば十分だろうが!
本作のあとがきから壮絶な過去があったことが窺えるのですが、だからって二作出すのはどうかと思います。
前作の「反省」とやらはどこへ行ったんですか。口だけですか。
きっとあまりに下痢便すぎて匂いも十分につかなかったのでしょう。
このあと出てくる、明らかに腹にイチモツ持ってる人たちが毒々しいものを垂れ流している中、祭の清涼剤としての役割を担ってくれたことには感謝しています。
ボクから言えることは、もはやひとつしかありません。
歯磨いて下痢止め飲んで寝てください。
次の人が、困っちゃうんだよなあ。
活動歴欄がわずか5文字で完結してる、という。
何をいじればよいのですか。No.16「ウンモラル2」。
【コメント】
目覚めさせてはならないものを目覚めさせてしまいました。
そりゃあボクもね、企画当初、かの名作「ときめきメロディー」が現代に黄泉返ったら素晴らしいなー、とか妄想してましたよ。
S.W.さんとかK.I.さんとかが万一参加したら盛り上がるだろうなー、とか夢が広がりましたよ。Nさんの参戦はある程度織り込み済みでしたが。
しかし、おそらく、誰もこの作品の復活を望んではいなかったでしょう。
復活したことで喜んでくれる人が……いたのかな? いたとしたら嬉しいな。
おそらくは作者自身、まったく期待していなかったであろう続編制作。
作者さん、あなたが何を思ってこの作品の封印を解いてしまったのか、そして完成させた時、あなたの胸に何が去来したのか、ボクには想像さえつきません。
前作発表から10年、あなたが何をしてきたのかも敢えて聞かないことに決めました。
それまでどんなに成功していようと、失敗していようと、10年経ってこの祭に参加した時点で敗北なんですよ!
嫌な方向に進化し、より無駄な方向に努力している本作の制作については最大限ねぎらいますが、人畜無害なありふれたハンドルネームを名乗ったことについては、流れ星おっぱゐの面々に対してのものと同様の怒りを禁じ得ません。
本作は下手をすれば西の超大国から刺客を送り込まれかねない内容であるだけに、善良な市民を盾にし逃げ隠れるのはあまりに卑劣、鬼畜の所行とさえ言えましょう。
作者さんについては、もしかしたら無関係の人間が暗殺されているかもしれない恐怖と罪の自覚を十分に背負っていただいた上で、ただつつがなく日常生活が営めることを祈ってやみません。
ここまで書くとだんだんと、ちゃんとお仕置きできているか不安になってきました。
マゾを罵倒したところでご褒美でしかない。実に虚しいことです。
次の人など、何を書いてもお仕置きにはならないでしょうねえ。No.12「物理演算うんこメーカー」。
【コメント】
出たよ。
罰ゲームの主旨を完璧に正しく理解した活動履歴で、いじり甲斐がありますね。
というか、いじりどころしかない。
他の参加者の方々に対しては、清浄な日常生活に戻るように諭してきたのですが、この人の場合、そうした言葉にはなんの価値もありません。
うんこが日常そのものだからです。
「うんこからは、逃れられないのか。」なんて格好をつけたところで無駄です。
MMDでうんこを作るはるか以前からうんこまみれであることが、赤裸々に暴露されてしまってます。
この「物理演算うんこメーカー」にしても、これで金を稼げないかとか、なんとかGoogle Playに潜り込ませられないかとか、ニコニコ立体に投稿したけど削除されたとか、実にアレな発言を繰り返しているサメジ部長さん。
しかし、さっきの増田と言い、ちょっと思い切りが足りない気もするのですよね。
だって、あなたの膨大なうんこモデリング研究の蓄積をもってすれば、2ヶ月半も準備期間があって遅刻するはずがないんです。
一方で、ごく真っ当なMAD「ザ☆艦娘マスターズ」も制作していて、こちらも未完成に終わってます。
二兎を追う者は一兎をも得ず。
ではどちらの一兎を追うべきか。サメジ部長さんは、もう答えを出せると思います。
ボクはこの祭を企画し、みなさんの作品をプレイすることで、1つのことを学びました。
「他人から見てどんなに無駄な努力であっても、やり抜けば必ず得るものがある」
ということです。
いやね、全員が全身全霊全力でなくてもいいです。それはいいんです。
ただ、そこそこで手を打てば、得られるものもそこそこ止まりになるんですよね。
努力という言葉もまた、本人とすれば違うかもしれません。
あくまで、やりたいことをやっているだけなので。
だとすれば、何をためらう必要があるのか。
ありのままの自分が望むものを、望むままに極めればいいじゃありませんか。
ただ、人間はうんこのみに生きる者ではないですからね。
しっかり栄養のあるごはんを食べて、お金になる下肥を出すこと。
さあ、残すところ1作品となりました。
もう皆さん、だいたいオチは読めてるんじゃないですかね。
No.13「うん子の世界」。
【コメント】
俺だよ、オレオレ。
主催者がまさかの遅刻、まさかのブービー。弁護の余地はどこにもありません。
ゲーム制作が初めてっていうのは本当です。はい、処女をうんこで散らしました。
それがあのザマですよ。
改めて見ると、個性豊かな出品作品の中で比べてみてもどうにも異質です。完全新規構築したシステム、多すぎる音楽と表情差分、まさかの隠しエンド等、力を掛ける比重を完全に誤っています。
評価も人によって大きく分かれ、ゲームっぽさ点が1~5まで綺麗に並んだときは感動を覚えました。
最初の難度調整に失敗すると、修正版を出したところでプレイヤーは二度と帰ってきません。
これはみんなに教訓として残しておきます。進行不能なバグとかも同じですよ。
なので、できればテストプレイしてくれる友人は確保した方がいいです。
……いねえんだよ! しょうがねえだろ!
得たものも大きいですけど、失ったものの方が大きかった気もします。
レビュワー活動に与える影響は深刻ですね。今までそれっぽいことを書こうと腐心してきた努力が水泡に帰しました。何を書いても「お前が作ったクソゲーは……」と思われたらアウトです。
せめて遅刻していなければ匿名のまま押し通すこともできたでしょうに、なぜ「作ったものは出すしかない」なんて義務感に囚われてしまったのかがわからない。
ブービーというなかなかに屈辱的な結果に終わり、自分の自尊心を意識せざるをえなくなったこともトラウマです。自己嫌悪に陥っています。
高く評価してくれたり、やり込んでくれたりした人への感謝は忘れたことはないですが、しかし。
制作に費やした時間で、もっとみんなに楽しんでもらえる活動ができたんじゃないか。
やってしまったことは取り返しがつかないので、これからも従来の、広くみんなに楽しんでもらえる活動に専念していきたいと思います。
やっぱりねえ、誰かが喜んでくれることに優る喜びって、ボクには無いんですよ。
要約すると、もう作らねえよウワァァァァァン!!
はー終わった。何もかも成し遂げた。
自分で自分を裁くというのは究極の難事業でしたが、これにてうんこゲー祭はお開きです。
ある一人の投票者の、ふとした出来心がすべてのきっかけでした。
この祭は、彼の挑戦状に対する、16の作品による戦いでもありました。
ボクは皆さんの奮闘を、気高くも、見苦しくとも戦う姿を、ずっと覚えています。
創作を排泄に喩えた作品がありました。
確かに、腹から生みだしたものが周囲に栄養を与えるという点で、両者に似通った部分はあります。
しかし、決定的な差があるのも事実です。
土に帰るうんこと違い、創作物は残るのです。良くも、悪くも。
この会場を放置しておけば、また新しいプレイヤーが増え続けるに違いないのです。
しかし、引きずってはいけません。祭は終わったのです。
罰せられた皆さん、罰せられなかった作者の皆さん、そしてプレイヤーの皆さん。
皆さんの未来にはまだ、いくらでも可能性があります。明るい明日が待っています。
ここで味わったクソッタレた気分を引きずらず、今はまた、新しい一歩を踏み出す時です。
もしまたクソッタレた気分を味わったとき、この祭のことを思い出して踏ん張ってくれるなら、
その時にこの祭もまた、ひとつの下肥になったと言えるでしょう。
みなさんとまた、ここではないどこかで会えることを願って、総括はおしまいです。
ここまで付き合ってくれた皆さんに感謝を込めて、最後におまけを付けておきました。お楽しみ下さい。
主催 赤松弥太郎 twitter